抄録
岐阜県揖斐川町上ヶ流地区で生産される乾燥番茶を用いて,乳酸菌で発酵させた上ヶ流乳酸菌発酵茶を作成し,本誌で報告した。本論文では,上記手法を改良し,茶を販売している店舗でも製造可能な後発酵茶の製造法確立を目指した。先ず,乾燥番茶を原料とする発酵条件を均一化するため,ミキサーによる茶葉の粉砕法を開発した。また,小規模茶店における乳酸菌発酵茶の生産を想定し,冷凍条件-20℃で乳酸菌保存液の保存可能期間と保存後の回復培養条件を検討した。さらに,風味の観点から,独特の香りと酸味を醸す石鎚黒茶に似た風味を出すために米麹を添加し,成分変化の比較を行った。また,乳酸菌を入手できない家庭でも発酵できる方法を検討した。