抄録
食による健康志向が高まる中,うどんにおいて小麦粉の一部を機能性成分含量の高い粉に置換したものが検討されている。キクイモ塊茎乾燥粉末にはイヌリンが含まれ,パンやパスタなどの材料としても用いられているが,うどんの材料としては検討されていなかった。本研究では,小麦粉の一部をキクイモ粉に置換したうどん麺について,生地およびゆで麺の物性や味質に及ぼす影響を調査した。うどん麺では,キクイモ乾燥粉末への置換割合の増加に伴い褐色になり,また置換割合6%以上では置換割合0%と比較してゆで調理中の損失が増加し,置換割合8%以上では硬度が低下した。味覚センサーによる味質ではうま味において置換割合10%と0%の間で人が味の差を区別できる程度の違いが認められた。一方で,総合的な嗜好性については置換割合8%までであれば対照と比較して有意な差が認められなかった。これらのことから6%または8%までの置換であれば消費者に許容される可能性が高いと考えられた。