美味技術研究会誌
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食品リサイクル法に沿った給食実習におけるゴミ削減に関する研究
片山 直美長井 明日美磯村 恵利板倉 亜夜早川 あゆみ渡邉 麻由美伊藤 里香栗本 菜緒美住田 実穂河合 あずさ
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2008 年 2008 巻 11 号 p. 29-33

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抄録
平成18年度から実施された食品リサイクル法により, 食品廃棄物の発生抑制ならびに有効利用により持続的な発展が出来る循環型社会の構築が求められてきた。そこで本研究は, 調理実習において適切な指導を行うことでゴミ発生量を抑制し, 生ゴミをコンポスト化することで, 生ゴミ削減を目指す食品リサイクル法にのっとった「ごみ削減の呼びかけの有無」と「ごみ削減量」との関連性を検討することを目的とした。
方法, 調理実習において, 同じ食材で同じ献立の調理を行う2つの群に対して, 「ゴミ削減」を指示し食材料の適切な使用量を守らせた群と自由に実習を行わせた群に分けて, それぞれの群から出る生ゴミの量を計測し, 一食当りの生ゴミ量を算出し, 群間で比較, さらに両群の生ゴミを合わせてコンポスト装置を用いた処理前後の生ゴミ量を比較し, 削減率を算出した。
結果, 「生ゴミ削減」に関して指示を与えることで, ゴミの量を減らすことが出来るため, 生ゴミ削減に関する知識を与えることで生ゴミの最小限化に努めることは有効である。また生ゴミ処理機を用いて, 80%を超えて生ゴミの量を減らすことが出来るため, 今後生ゴミからできるコンポストのより良い有効利用を考え, 循環型社会への貢献を念頭においた指導を行う必要がある。
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