主催: NPO法人バイオフィリア リハビリテーション学会, 横浜国立大学研究推進機構人機能再建のための工学支援研究拠点
共催: NPO法人高齢市民が活躍するための社会技術研究会
会議名: バイオフィリア リハビリテーション学会研究部会社会科学研究会
回次: 1
開催日: 2013/03/01 -
p. 769-770
介護保険制度の持続については様々な面から危惧の念がでております。それは主として財政的な問題でもありますが、従来、要介護高齢者は社会的弱者として扱われることが多く、そのために「してあげる介護」が底流をなしていることもその原因と思われることです。社会からは要介護高齢者は良くならないとして考えられているように見受けられたり、また介護者側にも要介護高齢者の側にも、機能改善を望んでいないような面もみられます。
そこで今回、制度本来の理念や目標に照らし、要介護高齢者の機能改善を果たした場合に成功報酬を出すことを要介護高齢者の周囲の職種はどう考えているかを調査することにしました。それにより介護報酬を成功報酬の出来高制に移行することの可否とそれに移行する場合の要件を考えるためです。
私たちの基本的な姿勢は要介護高齢者といえども機能改善の見込みはあり、改善に対して努力することは高齢者自身の尊厳を守り、その人らしい自立した質の高い生活を送ることができるというものです。さらに機能改善に向かうことにより介護保険制度の維持存続にも寄与できると考えています。