抄録
我が国では,高齢化の急速な進展とともに介護の需要もますます高まってきている.平成26年には,「地域におけ る医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」により,「医療法」とともに「介護 保険法」が改正され,予防給付のうち,訪問介護・通所介護を地域支援事業に移行するという大きな改革が実施され ている.日本が介護保険制度の手本としたドイツにおいても,高齢化の進展にともなう介護の課題を解決するため, 2016年には,要介護度の基準を変更するという介護保険法の抜本的な改革が実施されている.本稿では,日本の今 後の介護保険制度を考える上で参考とすべく,現在のドイツの介護に関する課題とその解決策を検討して,介護保 険法がどのように改正されたかについて考察していく.