桐生大学紀要
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高校2年生への性教育講演会の評価と課題
保健体育授業と連携した性教育の試み
黒澤 やよい
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2022 年 33 巻 p. 43-49

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抄録
高校2年生への性教育講演の機会を通して,対象者の性的健康への関心状況と求めている性的情報内容を明らか にし,高等教育に於ける性教育講演会の位置づけのもと,外部講師としての助産師に期待される役割と課題を考察 する.  A高校2年生101名(女子63名,男子38名)に①事前に講演内容とともに子宮頸がんワクチン接種や精通現象教育についての質問紙アンケート及び発達課題や性感染症と予防法についての事前学習課題提示②講演後満足度評価と感想文回収を行った.  その結果,以下のことが明らかになった.  ①  女子の子宮頸がんワクチン接種率は4名(7%),男子の精通現象の事前情報取得率は16名(42%)だった.アンケートと事前課題は全員が提出していた.  ②  満足度調査では95%の回収率で,満足45%,まあまあ満足24%,普通28%だった.興味を持った内容で一番 多かったのは「性暴力被害と法律」で57%だった.  ③  感想文では婦人科検診について,月経困難症状やコントロール状況,ピルや避妊法,中絶方法,性被害への 関心等が述べられていた.  対象者は事前の保健体育授業の課題を通してテーマへの関心を深め,講演後の評価で意思を伝え,感想文では, 講演のテーマごとへの関心を具体的に表現していた.性的健康を守る立場にある助産師による高等教育での講演で は,ニーズに合った情報提供と性的健康をセルフコントロールできるための具体的スキル開発方法を提示してゆく 重要性が示唆された.
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© 2022 桐生大学・桐生大学短期大学部
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