放送研究と調査
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“すべき”の問題をどうするべきか
2018年「日本語のゆれに関する調査」から
塩田 雄大
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2018 年 68 巻 12 号 p. 46-60

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抄録
「日本語のゆれに関する調査」の結果についての報告をおこなう。調査結果から、次のようなことを指摘する。▼「完成しだい~完成ししだい(ご連絡します)」については、これまで【完成ししだい】が基本的な形であるとされてきたが、調査の結果では【完成しだい】と言う(【完成ししだい】とは言わない)という人が圧倒的に多かった。▼「古くなる前に~古くならない前に」については、これまで両形ともありうるものとされてきたが、調査の結果では【古くなる前に】と言う(【古くならない前に】とは言わない)という人が半数を超えていた。この回答の割合は、男性において、また比較的若い年代において、より大きかった。▼「起きた~起こった」では、【起きた】と言う(【起こった】とは言わない)という人が最も多かった。▼「解決すべき~解決するべき」では、【解決すべき】と言う(【解決するべき】とは言わない)という人が最も多かった。▼「するまい~しまい」などの助動詞「まい」の接続に関しては、これまで「五段活用動詞は終止形で、それ以外の動詞では未然形で接続する」とされてきたが、サ変・カ変・上一段に関しては、終止形での接続が最も多く答えられた▼「楽しめている」〔可能表現+ている〕という言い方に対しては、(「楽しんでいる」に比べて)感じが悪いという回答が最も多く、半数を占めた。この回答の割合は、おおむね高年層になるほど大きくなっていた。
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© 2018 NHK放送文化研究所
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