分析化学
Print ISSN : 0525-1931
分析化学総説
原子炉中性子による即発ガンマ線分析
米沢 仲四郎
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2002 年 51 巻 2 号 p. 61-96

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抄録

中性子即発γ線分析 (PGA) は, 原子炉の冷中性子などの低エネルギーガイドビームを使用することにより高感度化し, 他の方法では分析が困難なH, Bなどの軽元素及び多元素の非破壊分析法として近年大きく発展した. 原子炉の中性子を利用するPGAについて, 原理と特徴及びその歴史を述べた後, 装置を炉内型, ビーム型及びガイドビーム型に分類し, その特徴を述べた. 更に, 元素分析のための基礎事項及び定量法について述べ, 各種分野への応用を述べた. 最後に近年開発された中性子レンズによる局所領域, 微小試料の分析及び元素の分布分析を述べ, PGAの今後の展開を予測した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2002
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