抄録
千葉県が行った県内農林水産物直売所の調査データを分析し,直売所の類型化と類型別販売状況の検討を行った.1.県内直売所は,商品構成が豊富で比較的販売が好調な大規模直売所(大規模高集約型及び大規模集約型)と販売が伸び悩む極小規模直売所(極小規模型)を両極に,一定の中間層(粗放型,中小規模集約型及び小規模型)に分化する傾向にあることが明らかになった.ただし,これらの傾向は地域によって違いがある.2.直売所運営実態アンケートの検討から,小規模直売所の中には商品開発,品揃え力やコンプライアンス対応力の面で競争力低下が懸念されることが示唆された.3.今後の県の関連施策推進上の課題としては以下の2点が重要である. (1)小規模直売所を主対象に,食の安全等に関わるコンプライアンス対応力向上支援を強化すること(2)様々な直売所や関係組織のネットワークを6次産業化の拠点とすることによって,地域経済におけるバリューチェーン構築を実現すること