p. 515-520
中国・北京市の自動車排ガス規制プログラムは1998年に始まった。新車へのEURO I 排出基準導入、既存車への排ガス削減機器付加、既存タクシーへの2燃料システム(ガソリンとプロパンガス)導入という3種類が主な政策手段であった。本研究は北京市における自動車排ガス規制プログラムにもとづく3種類の政策手段の費用効果分析を、1999年から2002年を対象とし、各政策手段の経済インパクトと環境インパクトに焦点を当てて行った。その際、NOx、CO、HCを対象とし、各汚染物質によるダメージを総合的に評価するためNOx等価手法を採用した。分析の結果、他の2つの手段と比較して、EURO I 排出基準が最も費用対効果が高いことが明らかになった。