抄録
廃棄物施設の広域化やエネルギー回収等の施設の高度化の計画を円滑に進めるには,市民意識に合致した計画内容,計画策定手順であることが必要である。そのため,現状の廃棄物問題・施設に関する市民意識,イメージと今後の廃棄物行政の施策方針への意向と態度について質問紙調査を行った。廃棄物問題・施設に関する意識,イメージとして,1)処理場の嫌悪感・立地への判断,2)補償的行為への選好,3)ごみ問題の解決と対策の認識への反応,を取り上げ,市民を分類した結果,廃棄物行政の転換に保守的な人と革新的な人の違いが明確になり,その態度を説明できる変数を示した。また,廃棄物,資源循環政策上で施策転換を図る際に,合意形成を得る上で困難な項目を見出した。