抄録
地域コミュニティとの関わりが薄いとされる単身者向け共同住宅の居住者を対象に,ごみの不適正排出・分別改善に向けたアクションリサーチを行った。チラシや張り紙などの情報掲示のみ条件,それに加え,調査員によるあいさつ活動条件,排出マナーが改善されたという情報のフィードバック条件という3条件を用意し,疑似実験的にこれらが行動改善に与える効果について比較した。その結果,どの条件もアクション中は適正排出・分別行動が高まったが,アクション終了後,情報フィードバック条件以外では,不適正排出率がまた増加した。他の居住者も実行していると思えるアクションの重要性を考察した。