抄録
本研究では, 生産増加による耕地開拓の影響を考慮し,CO2排出と木質系バイオ燃料の潜在評価を行うため, 近年の穀物価格高騰や途上国の人口増加などを考慮した食糧需給均衡モデルを構築し, 世界の主要穀物を対象とした2020年までの需給構造分析を行った。分析結果によると,すべての主要穀物で需要が増加し,中でも大豆の需要の伸びは特に大きく,中国や南米の需要増加の影響が大きいことが分かった。また,その需要の増加を満たすため,南米が多くの耕地を開拓し,生産を増加させる結果となった。これより,穀物の需給均衡を維持する重要な今後の担い手は南米であると考えられる。