機械学習による雲海予報の実証実験をおこなった。機械学習には勾配ブースティング(lightGBM)を採用し,2018~2021 年の広島県三次盆地の雲海シーズンに対して予報した。誰でもWEB から入手できる気象庁アメダスの前日21 時までに観測された気象データから予報できる点が,本研究の大きな利点である。SHAP による特徴量重要度分析からは,前日18 時から21 時までの地上の気温低下量が翌朝の雲海予報に最も影響力が大きく,また地上だけでなく周辺山地で観測された気象データを含めたほうが予報精度も向上するとわかった。雲海の発生・非発生すべての適中率は4年平均で76.7%であったが,確率予報としても表現も付記することで利用者自ら意思決定できる工夫も加えた。