環境情報科学論文集
Vol.36(2022年度 環境情報科学研究発表大会)
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研究論文
山岳遭難要因である登山者および登山道に着眼したリスク軽減に関する一考察
小林 昭裕
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p. 118-123

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抄録

本研究では,登山者および遭難発生地点である登山道に関する既往研究における論点を整理し,今後の課題について考察した。山岳遭難における当事者毎に担う責任の範囲について,登山者の責務として回避能力と困難度のバランスを制御する仕組み,管理者の責務として制御の点から,登山者への支援・規制を相補的に捉える必要がある。遭難態様によって登山道の施設・サービスの関与が異なり,山域毎の登山道の自然立地条件が多様なことから,山域毎に遭難頻度や分布に応じた登山道の類型区分,区分された登山道毎に対応する施設・サービスの設定を行い,登山者の登山計画段階,行動段階におけるリスク軽減やリスク回避に寄与する仕組みが求められる。

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© 2022 (一社)環境情報科学センター
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