抄録
本研究は、道路橋RC床版の補強工法である上面増厚工法によって補修されたRC床版の増厚界面が10年前後ではく離する問題を解決すべく、RC床版とSFRCの増厚界面にエポキシ系の接着剤を塗布した供試体に、輪荷重走行疲労実験を行い、耐疲労性を検証した。実験供試体には、RC床版とSFRCを直接増厚した供試体および本研究で提案する接着剤を塗布して増厚をした供試体を用いた。等価走行回数を比較すると、直接増厚した供試体はRC床版の10.3倍から28.0倍、接着剤を塗布した供試体は38.5倍から58.1倍の等価走行回数となり、接着剤を塗布することで大幅に耐疲労性が向上する結果を得た。また、RC床版とSFRCを直接増厚した供試体は、かなり早い段階で増厚界面がはく離しているのに対して、接着剤を塗布することで増厚界面の合成効果が高まり、耐疲労性が向上した。なお、終局時は、全ての供試体で押抜きせん断破壊となった。