ビルの外壁にタイルを接着するモルタルに、ドライアウト現象を防止するための吸水調整材が塗布されているか否かを判定する方法を検討した。吸水調整材の代表的な市販品について、赤外分光分析を行い、スペクトル上の主な吸収ピークの帰属を決定した。これらを所定の割合で塗布したモルタルの表層を削り取り、赤外分光分析を実施した結果、1730cm-1付近に現れるC=O結合の伸縮による吸収ピークが、吸水調整材を検出するキーバンドであることが明らかとなった。さらに実際の構造物のタイル接着モルタルについて、赤外分光分析と走査型電子顕微鏡による二次電子像観察を行った結果、赤外分光分析で吸水調整材が検出されたモルタルでは、それが膜状の物質として観察されることを示した。