セメント・コンクリート論文集
Online ISSN : 2187-3313
Print ISSN : 0916-3182
ISSN-L : 0916-3182
セメント化学
硫酸ナトリウム水溶液に浸漬したエーライト硬化体の膨張に関する検討
扇 嘉史細川 佳史
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 78 巻 1 号 p. 44-52

詳細
抄録

エーライト硬化体を20℃または30℃の硫酸塩溶液に浸漬し、二水石膏(Gyp)生成による膨張について検討した。30℃では20℃と比べて顕著に膨張した。いずれの温度においても、反応生成物としてエトリンガイト(Ett)とGypが認められた。Ettは温度によらず同等量生成したが、Gypは30℃では20℃の場合の約2倍量生成した。膨張と反応生成物等の点から、エーライト硬化体の膨張はGyp生成の影響が支配的と考えられた。本検討結果から、Gyp生成に関与する、水酸化カルシウム(CH)の生成量を低減させることが膨張の抑制に寄与し、ポルトランドセメントにおいて、C3S量/C2S量の低減はCH生成量を減少させるため、耐硫酸塩性を向上させると考察された。

著者関連情報
© 一般社団法人セメント協会
前の記事 次の記事
feedback
Top