日本畜産学会報
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一般論文(原著)
4領域に分割された牛ロース芯の画像解析形質に関する品種間比較
村澤 七月中橋 良信浜崎 陽子堀 武司加藤 貴之口田 圭吾
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2009 年 80 巻 2 号 p. 207-213

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抄録

黒毛和種(JBL : 1,739頭),褐毛和種(JBR : 105頭),黒毛和種(♂)とホルスタイン種(♀)の交雑種(F1 : 1,362頭)およびホルスタイン種(HOL : 88頭)における,6-7肋骨間ロース芯内脂肪交雑の配置バランスに関する特徴を明らかにした.胸椎端部を底辺とした時の右上の領域を1象限とし,反時計回りに2,3,4象限と割り当て,1~4象限における画像解析形質の最小二乗平均値の変動係数を脂肪交雑の配置バランス指標とした.各品種の月齢とBMSナンバーはそれぞれ,28.79,5.2(JBL),26.08,3.2(JBR),27.20,3.1(F1)および20.39,2.2(HOL)であった.各象限の脂肪面積割合は,すべての品種において1および4象限が2および3象限に比べて高かったが,変動係数はホルスタイン種(10.77)と交雑種(4.63)において,他品種(1.97~1.99)よりも高く,脂肪面積割合の配置バランスが悪いことが示された.また,すべての品種において,3および4象限のあらさ指数1~5は高く,細かさ指数は低い傾向にあった.あらさ指数1~5の変動係数はホルスタイン種において特に高かった(40.77).脂肪交雑配置バランスの偏り方はどの品種も同様であったが,変動係数の大小により,バランスの偏りの程度は品種で異なった.

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© 2009 公益社団法人 日本畜産学会
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