家兎精漿を抗原としてFREUNDのcomplete adjuvantを用いて雌家兎への同種免疫を行なった.免疫は隔週4回と,さらに第5回目を2ヵ月後に行なったところ,かなり強い抗体産生がみられた.このようにして得た抗血清を寒天ゲル内沈降反応,免疫電気泳動,ディスク免疫電気泳動を行なったところ,精漿との間に唯1本の沈降線を生ずることを認めた.家兎精漿の同種免疫で示す唯一の抗原性は,精漿をSephadex G-100カラムクロマトグラフィーにより分画してえられる4分画のうち,第2分画に含まれることも明らかにされた.