日本畜産学会報
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シメチジン,重曹および硅酸マグネシウムのブロイラー筋胃潰瘍抑制効果
菅原 道熙服部 貴次中島 泰治
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1988 年 59 巻 4 号 p. 306-310

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抄録

筋胃潰瘍(GE)陽性である加熱ブラウンホールミール(魚粉)を含む飼料で,(強度負荷;60%,中度負荷15%配合),ブロイラー雄雌を7日間飼育した.配合した試験飼料に,シメチジン,重曹および硅酸マグネシウムを,それぞれ段階的に添加して(シメチジン:実験I,2.5,5,10,20,40,80,160ppm;実験II,0.625,1.25,2.5,5,10,20,40,60,80ppm;重曹:実験III,0.42,0.84,1.68%;実験IV,0.21,0.42,0.84,1.68%;硅酸マグネシウム:実験III,0.45,0.9,1.8%;実験IV,0.225,0.45,0.9,1.8%),GEスコアおよび各雛のGE症状,斃死雛の発生状況,飼料摂取量および増体量から,GE抑制効果の有無を判定した.シメチジンには,添加量の増加に伴って,飼料摂取量,増体量の改善傾向と共に,若干のGE抑制効果が認められ,強度負荷の場合に,その効果はより顕著であった.しかしその効果の程度は,実用的に充分評価されるものではなかった.重曹と硅酸マグネシウムでは,強度負荷の場合に,飼料摂取量,増体量に若干の改善傾向が認められたが, 中度負荷では全く効果は認められなかった.

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