2016 年 21 巻 2 号 p. 137-148
本稿は、気候変動下における豪雪地帯の風土性の変化を主題とする。具体的には、雪中行事における近年の気候の影響を把握し、気候と行事との従来の調和的な関係性の変化に迫る。そこでまず、1986年から2015年までの気象観測データをもとに豪雪地帯における冬季気候の類型化を行い、その変化の状況を時系列的に把握した。また、雪中行事に生じている影響について、気候類型との関係を分析した。気候類型の変化に関しては、北日本や東日本の日本海側で高温・多水・少雪型の気候類型の増加がみられるなど、地域別の傾向が確認された。また、気候と行事との関係に関しては、高温・多水・少雪型の気候類型でスキー大会等の実施に影響が生じている状況などが確認された。気候類型の変化は年々変動にとどまらず趨勢的な変化を含む可能性があり、気候と行事との従来の調和的な関係性に変化が生じている可能性も考えられる。