理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: GP339
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小児疾患
TELERを使用した評価の取組み
小児理学療法の目標設定から効果判定へ
*吉田 勇一椋野 智治田中 文代戸田 美由紀坂田 和美守屋 聡子柴田 さやか水野 健太郎森 真里子加渕 繭子江渡 文木下 義博
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抄録
【はじめに】本研究の目的は発達障害分野(以下:小児)の理学療法(以下:PT)記録より効果判定を導き出す方法であるTELER(Treatment Evaluation by le Roux Method)を実践した経過から、今後の小児PT目標設定や効果判定に関する課題を明確にすることにある。また目標設定の際にヒントとなる具体的な目標分類も紹介する。【方法】12名のPTにより症例検討を実施した。週に1回の頻度で約2症例の目標設定とインディケーターの作成を実施した。まず始めにビデオ評価により担当PTが目標としている部分を提示し、数名のPTにより観察・分析しファンクションインディケーターを用い目標を具体化していく。具体的で達成可能な目標に焦点が絞れない場合は、可能であれば当事者を含めた療育関係者全体の会議によりコンポーネントインディケーターを使用して目標達成のための構成要素の中から更に達成可能と考えられる目標へと移行していく。インディケーター作成の際にはコード0と5は決定しているので、次にコード4を設定する。殆どが、「可能だが、まれに不可能」という臨床ではよく見かける内容にしている。更にビデオ評価を繰り返し、コード1・2・3を決定する。【対象】当院入所者・外来通所者約200名を対象にTELERの書式で記録を実施した。その中で70個のインディケーターを作成した。【結果】TELERを使用した目標設定とその到達過程の記録を行った。その結果4つの重要な視点の基に目標を6段階に分類していけば各段階を順に達成していけることが理解できた。1、当事者の機能的変化に着目した目標設定。2、環境変化に着目した目標設定。3、介助量変化に着目した目標設定。4、頻度に着目した目標設定(介助頻度、成功頻度)。またTELERの書式を使用することで、これまで複雑怪奇であったPT記録の経過を容易に見直すことが可能となった。【考察】TELERを使用して効果判定を立証するための必要条件、また今後の課題として下記の3項目を提案する。1、コード0から5の各段階に含まれている根拠の提示。2、臨床上重要な期間の定義。3、コード0から5の各段階と臨床上重要な期間の相関関係の解明。今年度より3ヵ月に1回以上の理学療法効果判定と実施計画書が義務付けられた。「3ヵ月間」を目標達成までの期間とし、その中に臨床上重要な期間を5つ設定することが日本でTELERを使用するための第一課題としてあげられる。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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