理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: PO091
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地域リハビリテーション
在宅療養者の住環境整備に対する理学療法士の関わりに関する考察
事例検討と介護支援専門員へのアンケート結果から
*鈴木 英樹
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抄録
【はじめに】介護保険制度の創設を契機として,福祉用具利用や住宅改修が要介護高齢者にとって身近なものとなり,これらのサービス利用実績も年々増加している。反面,サービスの質の低下を懸念する声も聞かれており,国民生活センターに寄せられた住宅改修に関する相談件数を見てみると,介護保険制度が開始された平成12年度には62件であったものが,翌年には136件と倍以上に増加している。また,これ以外にも多くの相談や苦情が相談機関や介護支援専門員に対して寄せられているものと推察される。 地域の現場において,理学療法士に対して福祉用具や住宅改修に関する相談が寄せられることは珍しいことではなく,また,これらの研修会の講師として訪問看護師やホームヘルパー等に対して講義を行う機会も増加している。在宅支援に関わる理学療法士は確実に増加しているが,都市部以外の地域ではまだまだマンパワーの不足は否めず,福祉用具の利用や住宅改修については,理学療法士以外の職種が試行錯誤の状態で対応しているのが現状である。【目 的】今回,介護支援専門員が中心となり福祉用具利用や住宅改修に取り組んでいたものの,対応に難渋し福祉センター理学療法士に相談が寄せられた2件の事例を通じて,福祉用具利用や住宅改修の支援をより効果的なものとするための視点について考察を加えるとともに,介護支援専門員等に対して実施したアンケート結果から,福祉用具利用や住宅改修の研修会に対する具体的要望を整理し,理学療法士の関わり方について考察を加えることとした。 【事例紹介】事例1は,76歳,女性の方で,アミロイド症性関節症により両股関節及び膝関節屈曲拘縮強く,移動はよつばい移動であった。相談内容は排泄方法に関することであり,身体機能の評価を含め排泄の自立に向けた支援を福祉用具の導入により行った。 事例2は,63歳,女性の方で,右変形性股関節症により人工股関節置換を行っていた。入浴補助用具を作成し住宅改修も行ったが,浴槽内での入浴が行えず訪問することとなり,身体機能の評価を含め,作成された入浴補助用具を本人が利用できるよう再調整を行った。【介護支援専門員へのアンケート】介護支援専門員を対象に福祉用具や住宅改修の研修も数多く開催されている。今回はその研修会に参加した介護支援専門員を対象に,福祉用具利用や住宅改修での悩み,研修会の必要性,研修会内容に対する具体的要望に関するアンケートを実施した。その結果,多くの介護支援専門員は福祉用具や住宅改修に関する研修会を希望し,内容として,「在宅療養者の身体機能や生活様式等を踏まえて,どのように福祉用具や住宅改修を本人側に適合させるか」,ということへの理解要望が強く示された。このことから,理学療法士として他職種に対し,「身体機能の評価方法」と「身体機能と外部環境との適合」に関する視点の提供が重要と思われた。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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