理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: PO865
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地域リハビリテーション
能動的リハビリテーションとしてのリズムダンスの取り組みについて
第1報
*草薙 奈苗渡邊 千春洞口 直
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抄録
<はじめに>  施設利用の高齢者に対するリハビリテーション(以下、リハビリ)には、受動的なものと能動的なものが存在し、特に受動的なリハビリは、他から与えられるものであり、自ら意欲的で、楽しさを認識しないのではないかと指摘されている。当施設では、運動器系、及び精神・神経系のリハビリ効果を高めるために「能動的で楽しいダンス」(リズムダンス)を取り入れ、2年前から実施してきた。今回は、このリズムダンスの取り組みについてビデオを用いて報告する。<対象と方法> 施設入所・通所者から希望する88名(男性40名 女性48名、平均年齢79.9±8.5歳、介護度平均2.1±1.2)を対象に月曜日から土曜日まで1日2回、30分程度実施。参加回数は通所利用回数により個人差があるが、1年以上継続者57名、1年未満継続者8名、途中不参加者23名(死亡者9名、退所・転院者10名、その他4名)である。リズムダンスの内容は、約15名をグループに編成し、(1)椅子座位による上下肢のストレッチ(10分程度)、(2)椅子座位で毎分86拍のリズムに合わせて上下肢の能動的運動(5分程度)、(3)立位(物的介助、椅子座位を含む)にて、毎分87拍のリズムに合わせて支持面移動をともなう上下肢の能動的運動(5分程度)、(4)癒し音楽、お香を使用し、呼吸を意識させ、椅子座位にて上下肢のストレッチ(10分程度)を行う。なおリズムダンスの指導は理学療法士が行う。<考察> 高齢化に伴う要介護者の増加と長期化、同時に高齢者の「健康で豊かな人生の追及」の問題が存在する中で、リハビリ従事者は、高齢者のリハビリに対してあらゆる角度から見直すと同時に、高齢者が許容的で、能動的に取り組めるリハビリを追求する必要があるのではないだろうか。高齢者の身体活動の効用と不活動の弊害については、すでに指摘されており、また人生のターミナルの段階で最後まで残存する音楽技能は「リズム」であるとの指摘もあり、高齢者がリズムに合わせての運動(ダンス)を受け入れ、楽しく継続している事は、高齢者にとって「受け入れやすい事、身体・精神的にも心地よいこと」であり、運動することの苦痛を取り除き、生来の身体・精神的機能を復活させる効果があるものと考えられる。積極的なリズムダンスへの参加や、高齢者の表情に豊かな変化がみられていることは、国際障害分類での「活動」「参加」の向上につながっているものと考えられる。又、高齢者の運動能力向上や転倒予防に対する運動療法としての効果も期待でき、今後も継続して研究し、リズムダンスの効果について報告していきたいと考えている。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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