理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: QP272
会議情報

調査・統計
当リハセンターにおける再入院患者の特徴について
*手島 喜也臂 宏泰林 拓男
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【はじめに】昭和56年7月に開設された広島県立ふれあいの里老人リハビリテーションセンター(以下リハと略)は、併設施設入所者のリハ、通院リハ、訪問リハ、近隣市町村の機能訓練事業及び福祉施設への協力(人材派遣)、県下の老人関係施設職員及び地域リハに関わる市町村保健師等の研修を活動方針として運営してきた。平成12年4月、19床の有床診療所である「保健福祉総合施設附属リハセンター」として、入院リハを加えて新たにスタートし、回復期から維持期リハの役割を担うこととなった。入院患者は、一般病院の退院をすすめられたものの、中長期的に入院リハを必要とする場合や、在宅で生活しながらも一時的に機能低下し、その立て直しの為により集中的にリハを必要とする場合が多い。そこで今回、その中でも当センターに再入院されたケースの再入院の要因を調査し、若干の知見が得られたので報告する。【対象と方法】平成12年4月から平成14年10月までに再入院された23例を対象に障害老人の日常生活自立度判定基準(以下自立度)、住所、家族構成、退院後のサービス利用、再入院の要因などを、聞き取り調査、カルテ記録より調査した。【結果】初回退院時と再入院時の自立度を比較すると、維持11例、低下12例、改善0例であった。また、初回退院時と最終退院時を比較すると、維持17例、低下4例、改善2例であった。そして最終退院時の自立度は、A-1:5例、A-2:5例、B-1:10例、B-2:3例であった。対象者の住所は、御調町内5例、町外18例であった。家族構成は1人暮らし3例、2人暮らし10例、3人暮らし4例、4人暮らし以上6例であった。サービス利用は、外来リハのみ2例、訪問サービスのみ2例、通所サービスのみ3例、外来リハ+訪問サービス4例、外来リハ+通所サービス4例、訪問サービス+通所サービス3例、外来リハ+訪問サービス+通所サービス4例、その他1例であった。そして、介護保険施設入所の経験がある症例は4例で、ない症例が19例であった。再入院の理由として、廃用性の筋力・体力低下等からくるADL能力の低下などによる生活の立て直し目的の入院が17例、その他6例であった。【考察】町外の対象者・3人以下の小家族・A-2_から_B-1レベル・立て直し目的の入院・介護保険施設の利用なしが調査の結果半数以上を占めたことが特徴としてあげられる。その要因として、サービス量などのソフト面・ハード面の地域格差、介護保険施設入所に対する抵抗感、経済的問題などはあるものの、それ以上に在宅生活においての不安を、レベル低下した際の入院希望等を直接相談できる窓口があることの安心感が大きいと思われた。医療機関は病気の再発や増悪であれば入院可能であるが、障害増悪やADL低下のみでは入院できにくい現状がある。機能低下やADL低下に対応することも医療機関としての役割と考える。
著者関連情報
© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top