理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: QP801
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調査・統計
理学療法実施計画の説明に用いる実施計画書の検討
*横山 司椎野 泰明大宇根 浩一白浜 正人
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抄録
【はじめに】診療報酬改訂が平成14年4月に実施され、理学療法を実施する場合は、開始時及びその後3か月に1回以上患者に対して当該理学療法実施計画の内容を説明し、その要点を診療録に記載することになった。ところで我々は平成9年3月より既に関節リウマチ(RA)の外来患者に対して実施計画書を作成し、インフォームドコンセント(IC)を行ってきた。そこで今回、早期リハビリテーション加算を算定するに当たって用いるリハビリテーション実施計画書(別紙様式12)と従来から用いている実施計画書(従来法)について比較検討し、若干の考察を加えて報告する。
【対象と方法】対象は平成14年6月から11月まで当科外来で治療中のRA患者においてICが可能であった31名である。これらの患者に別紙様式12と従来法を提示しながらICを行った後アンケート調査した。また、セラピストにも同様のアンケート調査を行った。統計処理はFisherの直接確率計算法を用い検討した。
【結果】1.見やすさについて:患者とセラピストにおいては有意差を認めなかった。患者・セラピストの両者とも、別紙様式12に対する意見は「表にしていることで整理されていること」が大部分であった。
2.理解しやすさについて:患者は別紙様式12を、セラピストは従来法を挙げ、有意差(p<0.05)を認めた。患者の別紙様式12に対する意見は見やすさと同様で表にしていることを挙げ、セラピストの別紙様式12に対する意見は、項目の多さや標準化されていない用語に対して戸惑いをもつ意見が挙げられた。
【考察】早期加算算定患者に用いる別紙様式12は、早期算定患者だけに限定するのではなく、すべての患者のICにおいて用いるべきではないかと思われる。それによって、統一した認識のもとで評価が行えるようになり、スタッフ間における意思統一にもつながるのではないかと思われる。さらに、治療効果判定のために誰が行っても同様の説明ができるような実施計画書の使用が望まれる。
患者においては別紙様式12についての印象は表にすることで全体的に整理され、よかったように思われる。しかし、セラピストにおいては記載する難しさや項目数の多さなど使用しづらいという点も抽出された。そのため、今後は再現性があり、すべての疾患に対して妥当性のある実施計画書の作成が望まれる。また、問題点は多々あるが、別紙様式12のような統一された実施計画書を3か月に1回作成し、患者に説明のうえ同意を得る行為はICに役立つだけではなく、治療効果の検証につながり、理学療法のより一層の科学性が確立されると思われる。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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