理学療法学Supplement
Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: SO513
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産業・労務管理
業務支援を目的とした表計算ソフトの活用
*佐野 正和益子 佳子塚本 哲朗
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抄録
【はじめに】近年、患者情報の正確な把握は保険請求にとって必要不可欠なものとなり、理学療法部門におけるコンピュータを用いた業務支援も報告されている。 当院は一般病床群と長期療養型病床群を持ついわゆるケアミックスの診療体系をもち、保険請求にあたっては、複雑な情報の把握と処理が必要となる。そこで平成13年4月より表計算ソフト(Microsoft Excel 2000)を用いて業務の効率化と業務支援を目的としたシステムを自作・使用してきた。2年間にわたり修正・変更を重ね、実用に耐え得るものになったので報告する。【概要】ファイル構成は、患者氏名、診断名、入院日等の患者情報が入力され、データベースとしての機能を持つ「患者マスタ」と、カレンダー型時間割表に診療した患者氏名と診療内容を入力していく「診療台帳」をベースとし、これらの入力データをもとに、患者毎の診療実施記録やレセプト集計、日報、リハビリテーション(以下リハ)実施計画書用紙等を自動作成できるようにした。特に保険請求上のミスや漏れを最小限に防ぐため、「患者マスタ」の情報をもとに自動計算された早期リハ請求期限等の保険請求上必要な条件が「診療台帳」入力時に自動表示されるようにした。さらにリハ実施計画書の作成や定期的評価を徹底するために、月毎に評価等が必要な患者氏名を記載したリハ実施計画書用紙等が印刷され、「診療台帳」入力時には必要に応じてメッセージが自動表示されるようにした。また過剰算定を防ぐため、理学療法士毎に残り診療人数が表示されるようにした。なお保険請求上必要な条件の自動計算と自動表示はExcel関数とマクロを用いることで可能となった。 データの入力は、診療の合間の短時間で行えるよう、新患処方時の「患者マスタ」への基本情報の入力、「診療台帳」への患者氏名と診療内容の入力、およびスタッフ勤怠や会議等の入力のみの必要最小限に押さえ、フォームやマウス操作によって行えるようにした。なお診療内容は簡便さ、覚え易さを配慮し、平仮名とアルファベッドの組み合わせによる記号入力とした。診療実施記録やレセプト集計、リハ実施計画書用紙等の出力は、全てボタン操作にて可能となるようにした。【結語】システム操作は、Microsoft Excelの基本操作とキーボード入力ができれば、診療の合間の短時間に新人スタッフでも操作可能なものであった。システム稼働によってレセプト業務における作業能率が向上し、保険請求上のミスが最小限に抑えられ、より効率的な診療請求が可能となった。診療記録における時間記載等のミスがなくなり、リハ実施計画書の作成や定期的評価が徹底された。 今後は評価結果等のデータベース化と診療記録との一元化を図り、簡易電子カルテへと発展させていきたい。
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© 2003 by the Sience Technology Information Society of Japan
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