理学療法学Supplement
Vol.31 Suppl. No.2 (第39回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 182
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理学療法基礎系
下腿骨回旋可動域の計測法について
MRIとの検討
*小澤 拓也山下 将樹丸山 裕次行天 武志本田 真弓金谷 佳和安川 純一岩田 充浩竹口 裕成加納 繁照大野 博司出口 幸一田中 直樹上田 祥博
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キーワード: 下腿骨回旋, MRI, 関節可動域
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抄録
【目的】下腿骨回旋可動域の徒手的計測法の有効性をMRIを用いて明らかにする。
【対象】膝関節に問題のない健康成人14名、男性9名、女性5名、平均年齢26.1±3.5歳を対象とした。被験者は今回の研究趣旨が十分に説明され、それぞれに同意を得た上で研究に参加した。
【方法】MRIでの計測肢位は仰臥位で股関節内外転0°、内外旋0°、膝関節屈曲60°の肢位にて行った。この肢位を固定するために、膝下に三角枕、両膝間にウレタン製クッションを設置し、さらにベルトで両大腿部を固定した。以後、MRIでの撮影は総てこの肢位にて行った。MRIはTOSHIBA製FLEXART 0.5Tを使用し、膝関節裂隙を中心に上下2スライスの撮影を行った。下腿骨の運動方向は下腿骨回旋中間位(大腿骨と第二中足骨が平行となる肢位)、他動にて下腿骨外旋・内旋を行った。下腿骨回旋角度の計測は、下腿骨回旋中間位での脛骨のスライス上に任意に作成した基準線を基本として、下腿骨の偏位を計測した。また、下腿骨運動時の大腿骨の偏位を補正するため、脛骨と同様の手順で得られた大腿骨外旋・内旋の可動域を加算または減算して純粋な下腿骨回旋可動域を算出した。徒手にての計測は、股関節屈曲90°、内外転0°、内外旋0°、膝関節屈曲90°、足関節底背屈0°の座位姿勢にて行った。この肢位にて回転円板の中心に踵部を置き、大腿部の内外転・足部の内外反が加わらないように検者が大腿部、足部を固定し、下腿骨の外旋・内旋を他動的に行い、下腿骨回旋中間位からの第2中足骨の偏位を計測した。足関節の可動域は同肢位にて大腿骨・下腿骨を検者が固定し、足部を外転・内転させて計測を行った。座位での下腿骨回旋可動域の算出は下腿骨の関節可動域から足部の関節可動域を減算して算出した。両結果の統計処理はスピアマンの順位相関係数検定を用いて行った。
【結果】MRIでの平均下腿骨可動域は外旋可動域、内旋可動域、全回旋可動域の順で8.3±5°、5.7±2.3°、14±5.8°であった。同様に徒手での可動域は21.9±8°、10±3.7°、31.9±10.2°であった。両結果の相関係数は外旋可動域、内旋可動域、全回旋可動域の順で0.84、0.61、0.77であり、すべて1%水準で相関関係が認められた。
【考察】下腿骨回旋可動域についての報告はその数値にばらつきが多く、客観的な指標とすることが困難であった。その要因の1つは下腿骨と足関節との2関節の可動性を合わせて計測していた可能性が考えられた。今回の結果より、この徒手での下腿骨回旋可動域の計測方法は客観的に下腿骨の回旋可動域を評価できることがわかった。この方法は特別な機器を必要とせず簡便で、従来の計測方法と同様に施行でき、膝関節症などの治療効果の判定等に用いることができると考えられた。
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© 2004 日本理学療法士協会
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