理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 921
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骨・関節系理学療法
Spinal mouseを用いたジャンプ系スポーツ選手における脊柱の特性と男女差についての検討
*高倉 歩酒井 孝文小幡 太志佐藤 三矢
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抄録
【目的】脊椎疾患を原因とする来院数は多く、近年では若年スポーツ選手においても増加傾向にある。脊椎疾患の原因として活動量の違いや男女差などが挙げられているものもあり、これらが脊柱にどのような影響を及ぼしているのか疑問を持った。そこで本研究では活動量が多いとされる大学生のジャンプ系スポーツに的を絞り、運動が脊柱の可動性に影響を及ぼしていないか、また男女による違いはないのかを明らかにすることを目的とし、矢上面での立位姿勢を以下に分類し比較検討を行った結果、若干の知見を得たので報告する。
【方法】対象はジャンプ系スポーツ(バスケットボール・バレーボール)を行う脊柱に整形外科疾患を有さない健常大学生とした。内訳はバスケットボール男子10名(19.8±0.8)バレーボール男子9名(17.9±0.6)計19名、バスケットボール女子10名(19.0±1.6)バレーボール女子10名(20.4±1.9)計20名である。
計測にはトラッキングホイール(マウスの形状をした器具)を脊柱棘突起に沿って動かし、脊柱の形状及び可動性を三次元的に計測出来るSpinal mouseを使用する。姿勢は立位姿勢(以下Upper位)と立位から体幹屈曲した姿勢(以下Flexion位)と体幹伸展した姿勢(以下Extension位)の3種類である。被験者には通常通りの練習を行ってもらい運動前後の各姿勢の測定を行った。この値に対して男女にグループ分けを行い、運動前・運動後・運動前後の差を各姿勢でのStatic alignment及び各姿勢間のDynamic alignment(Upper-Flexion、Upper-Extension、Extension-Flexion:以下U-F、U-E、E-F)で検定した。またデータの解析はSPSS12.0を使用し、有意差は0.05あるいは0.01とした。
【結果】胸椎においてはUpper位運動後、U-E運動前、E-F運動前、U-E運動後、U-F運動前後の差に有意差が認められた。腰仙角においてはU-E・E-Fの運動前に有意差が認められた。腰椎において有意差は認められなかった。
【考察】今回の研究の結果、最も著明に性差が出現したのはUpper位とE-Fにおいて胸椎の可動性であった。これは男子においては動作が大きく脊柱にかかる負担は筋群だけではなく身体の相対的な位置関係がその動きに大きな要因があるのではないかと考える。また女子においてはその運動から考えれば上肢運動が多くみられ、それが体幹に影響を及ぼしているのではないかと考えた。今後は他のスポーツでの性差を追求するとともに、様々なスポーツでの特性を深く追求していきたい。
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© 2005 日本理学療法士協会
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