理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 577
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内部障害系理学療法
急性期呼吸療法チームの紹介と理学療法士の役割
*田代 尚範, 鵜澤 吉宏, 金子 教宏
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抄録
【はじめに】
 今日、呼吸障害を有する疾患が多岐にわたり、急性期病院ではさまざまな診療科や病棟で人工呼吸療法が行われている。呼吸療法は専門医の指示のもと、呼吸療法教育を受けたスタッフが実践することで、計画的で安全、効果的な治療が提供できる。しかし、実際場面では呼吸療法の専門以外の医師や看護師が人工呼吸器の指示や操作、モニターリングを行う機会が多く、人工呼吸器の設定内容や計画性、患者評価にばらつきが生じるため、理学療法場面で困惑することがある。そこで当院では急性期の呼吸管理を統括する呼吸療法チームを発足し、計画的な治療と安全性の確保を進めている。このチームの活動の一つとして急性呼吸不全に対する人工呼吸器装着症例の回診を行っており、その活動内容の紹介と理学療法士(以下PT)の役割についてまとめ、報告する。
【呼吸療法チームによる人工呼吸器回診】
 人工呼吸器装着症例に対する回診は、週に1回の頻度で呼吸療法チームである呼吸器内科医師・臨床工学技師、PT、各病棟看護師と各診療科の担当医で行われ、そこで評価と治療計画が検討される。
【活動内容・成績】
 2004年6月から10月までの5ヶ月間で対象症例数は32例、そのうち人工呼吸器管理下にて理学療法を行っているものが29例であった。病棟別ではEmergency Care Unit(ECU)12例、Coronary Care Unit(CCU)10例、Intensive Care Unit(ICU)8例、一般病棟2例であった。診療科別では救命救急科11例、循環器内科7例、心臓血管外科3例、呼吸器外科2例、呼吸器内科2例、その他7例であった。回診での主な検討内容は人工呼吸器からの離脱計画や人工呼吸器設定内容について、また、肺炎や無気肺の治療に関する内容であった。人工呼吸器設定に関しては、使用モードや各パラメーターの設定値などの検討が多く、閉塞性肺疾患に対してはAir trappingがみられやすいためグラフィック画面をみながらの設定の調節などが実施された。各症例の経過は人工呼吸器を離脱した症例が21例、回診継続中が3例、原疾患の病態悪化や死亡による回診終了が8例であった。
【まとめ】
 多岐にわたる診療科で人工呼吸療法を行っており、その治療は各担当医の経験に基づく場合が多い。そのため診療内容と計画にばらつきがみられたが、この定期的な回診により人工呼吸器の設定や計画性が改善した。チーム内でのPTの役割は人工呼吸器離脱に必要な筋力や肺メカニクスなどの評価であるが、各症例の病態や呼吸状態に応じた人工呼吸器設定、グラフィックモニターの評価など専門的な技術と呼吸療法に関する専門的な知識が理学療法を行う上で必要であると思われる。
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© 2005 日本理学療法士協会
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