理学療法学Supplement
Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 181
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生活環境支援系理学療法
通所事業における電動車いすの操作練習の意義
*竹野 留美
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抄録
【はじめに】当館は墨田区社会福祉事業団での機能訓事業を実施する2番目の施設としてH12年にオープンし、生活に即した対応を一貫して行っている。住宅改修や福祉用具の相談も実施しており、電動車いすの操作練習も行っている。電動車いすは、事故の増加がマスコミでも話題となっており、実践に即した対応が重要なのはいうまでもない。現在の状況と前勤務先施設での状況を比較分析し、PTが電動車いす操作指導をする意義について考察したので報告する。
【対象と方法】H12年4月~H16年1月までに当施設で電動車いす操作練習を行い導入した5例(以下A群)について記録より分析し、H3年3月~H11年10月に同事業団すみだ福祉保健センターで筆者が担当し操作練習を行い導入した12名(以下B群)と比較し分析した。
【結果】A群の練習開始年齢は平均74.0歳、要支援2名、介護1が2名、介護2が1名、疾患は、整形外科疾患4名、内部障害1名だった。簡易型電動車いす導入が4名、ハンドル型電動車いす導入は1名だった。練習期間は平均5.0ヶ月、練習回数は平均21.0回だった。本人の希望が2名で、PTが勧めた人が2名、介護支援専門員からが1名だった。B群の練習開始年齢は平均59.0歳とA群に比べかなり若い。疾患は脳血管障害8名、整形外科疾患2名、神経筋疾患2名だった。導入機種はハンドル型9名、普通型電動車いす3名だった。練習期間、回数は平均5.5ヶ月、17.8回(不明を除く)だった。本人の希望が5名、PTが勧めたのは7名だった。A群は全員介護保険でレンタルをしているが、B群は自費購入6名、中古品の譲り受け等4名、身障法での交付が3名だった。A群は平均年齢が高く、練習回数は多くなっている。
【実践】実施内容は(1)動機づけ(2)心身機能の評価(3)環境面の評価(4)技能練習項目1)発進と停止2)前進と後退3)左右回り4)スピードの変化5)車庫入れ6)幅寄せ7) 自動ドアの通行8)エレベーター9)坂道10)片流れ走行11)段差12)道路横断13)信号の横断14)踏み切り横断である。強調していることは、能力を見極める(1回では見極めきれない)、モチベーションを維持する、理論と実践を平行に行う、実際に危険なことを事前に体験する、歩行者のルールを知る、機械の特性を知る、あきらめる勇気・止める勇気(きちんと対応しても3ヶ月~半年、10回程度乗車しても技術が向上しない場合はあきらめる)である。
【考察とまとめ】電動車いすを利用することは当事者の行動範囲を広げQOLの向上をもたらし、結果的に介護予防の一助となる。事故の回避を考えると、年齢ではなく、適合するかどうかを見極める必要がある。心身機能評価ができ、道具の操作指導を実施できるPTが、継続的に通所事業の中で電動車いす操作練習に関わる意義は大きい。 
参考資料:竹野留美「電動三輪車の脳血管障害者への適応訓練」第35回日本理学療法士学会発表資料2000.5
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© 2005 日本理学療法士協会
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