理学療法学Supplement
Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
セッションID: 125
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骨・関節系理学療法
大腿骨頚部骨折術後のHomeExerciseに関して
継続率と運動機能の追跡調査
迫田 勇一郎石川 博隆渡辺 一徹野海 渉湯地 忠彦
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キーワード: Home exercise, 継続率, 運動機能
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抄録
【目的】
退院後の運動機能向上や再転倒予防に向けてhome exercise指導を行っているが、果たして何ヶ月位継続して行っているのか疑問であった。home exerciseの有用性や効果検証は諸家にて報告されてはいるが、継続期間の調査報告は少ない。そこで大腿骨頚部骨折、大腿骨転子部骨折(以下、FNFと略)の術後症例に着目し5ヶ月後、1年後のhome exerciseの継続率と運動機能の調査を行ったので報告する。
【対象と方法】
2006.6月~10月までの期間でFNFの28名から無作為に10名(男性1名女性9名平均年齢75±12.1歳)を選びインフォームドコンセントを行った方を対象とした。なお、除外規定とし認知症を有しhome exercise指導ができなかった症例や退院先が自宅ではない症例は対象より除外した。home exerciseの内容は、下肢筋力や足部の固有感覚受容器を意識したOKC、CKC運動を6項目(active SLR・足関節の底背屈運動・大腿四頭筋運動・足趾の運動・立位でのハーフスクワット・立位での外転運動) 1set20回をパンフレットにて手渡し毎日各項目1set行う事を説明。退院前に1週間本人や家族に指導を行った。また、記録方法は自宅カレンダーによる記録を自己管理で行って頂き、月末診察時に提出をお願いした。なお継続率は、実施回数を月の日数で除し100を乗じた値(%)とした。運動機能評価は、(1.TUGT 2.FRT 3.5mMax gait speed 4.FIM )4項目の調査を行った。統計解析は、Wilcoxon t- testを用い有意水準は5%未満とした。
【結果】
home exercise継続率において、5ヶ月後78%1年後は14%(P<0.01)であった。運動機能に関しては、1が 退院時33.0s5ヶ月後が25.6s(P<0.05)1年後が30.7sで退院時と5ヵ月後の値に有意に改善を認めた。2.退院時16.4cm5ヵ月後15.4cm1年後14.5cmであった。3.退院時21.2s5ヶ月後が16.5s(P<0.05)1年後21.7s退院時と5ヵ月後の値に有意差に改善を認めた。4.退院時116.4点5ヵ月後115.5点1年後116点という結果であった。
【考察及びまとめ】
継続率に関しては、5ヶ月間が退院後motivationを維持しhome exerciseを継続できる期間であると示唆され、その期間内で運動機能面も退院時より向上している事が推察される。石橋らの報告では在宅自己リハビリテーションメニューを週3回以上続けた方が1年後の調査でADLでの改善が認められたと述べているが、本研究のFIMにては結果を肯定せず低下しないよう維持されている結果となった。研究デザインや例数の相違が要因ではと考えられた。今後は、選択的home exerciseの指導、5ヶ月後外来リハから通所リハへシフトする為、通所リハスタッフと共通認識の基で通所リハプログラムに導入していければと考慮する。
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© 2008 日本理学療法士協会
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