抄録
【はじめに】
当センターでは整形外科外来で手術が検討された全症例に対し1~2回の理学療法評価を実施し、レントゲン所見・理学療法評価を基に医師・理学療法士(以下PT)、可能であれば通常児が通っている施設のPTも参加してカンファレンスを実施している.今回、このカンファレンスにおいて整形外科手術の適応について苦慮した症例について報告する.
【症例】
‹症例1›5歳、中等度痙直型四肢麻痺、GMFCSレベル4.
‹症例2›14歳、中等度痙直型四肢麻痺、GMFCSレベル5.
‹症例3›10歳、重度痙直型四肢麻痺.GMFCSレベル5.
内容については当日ポスターにて提示.なお、症例に関しては倫理的配慮を行なった上で報告する.
【まとめ】
近年、脳性麻痺児の筋緊張コントロールに対し様々な観血的治療が行われている.その中で、整形外科手術は経年的・長期的治療の一環としてスタンダードな位置づけと捉えるべきものであると考える.また、機能的脊髄後根切断術を始めとする他の観血的治療をするにあたり、レントゲン所見だけでなく理学療法評価を基に適切な時期に、適切な治療の選択をすることが重要と思われる.