抄録
静岡県立こども病院において咽頭弁形成術を施行した60例を口蓋裂術後症例,粘膜下口蓋裂症例,先天性鼻咽腔閉鎖機能不全症例に分け,裂型ごとの長期的な成績を比較検討し以下の結果を得た。
1)術後1年目の評価で,90%以上が改善していた。
2)最終評価時の『良好』と『ごく軽度不全』を合わせた割合は90%以上で,裂型による差はなかった。
3)咽頭弁形成術後の鼻咽腔閉鎖機能は長期にわたり安定していた。
4)成長に伴う軽微な変化を認めた症例も存在した。
これらの結果から,咽頭弁形成術はいずれの裂型においても安定した成績を示したが,同時に経年的な変化も認められ,長期的な経過観察の必要性が示唆された。