300人のパーキンソン病患者から,代替医療の利用状況を聴取した.128人(42.7%)がサプリメントを,163人(54.3%)が健康器具の使用経験を有していた.パーキンソン病に対する効能・効果が公にみとめられたサプリメントや健康器具は存在しない.多くの患者は,それを理解していたが,中にはパーキンソン病に効果があると信じて商品を購入した患者もいた.また,購入価格が異常に高くて被害を受けたと感じている患者も存在した.継続使用率はサプリメントでは概して高く,健康器具ではマッサージ機は比較的高かったが,各種の筋トレ器具やエアロバイクなど身体を動かすための器具はいちじるしく低かった.患者にこの事実を伝えることが重要と考えられた.