抄録
症例は50歳女性である.47歳時より冷蔵庫を開けようとして閉めてしまったり,道路の交差点で意図した方向とは別の方向に向かってしまったり,頭で考えていることと違うことをおこなってしまうという症状が徐々にみられるようになった.これらの行為はconflict of intentions(COI)に相当するものと考えられた.頭部MRIでは脳梁のびまん性萎縮とT2強調画像における膝部から体部,膨大部を主体とする高信号病変をみとめた.原因疾患としては,緩徐進行性の経過とびまん性で均質な脳梁病変から,何らかの白質ジストロフィーが考えられた.COIの鑑別診断として白質ジストロフィーも検討すべきと考えられた.