日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p3-020
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ポスター発表
意図優位性効果の生起要因(2)
*佐藤 文紀
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抄録
Marsh et al. (1998)は、被験者に対し行為文の書かれた2つのスクリプトを学習させた。その後、一方のスクリプトを実験者から指定され、あとで被験者自身がそのスクリプトを遂行することが求められた(以降、指定教示と銘記)。遂行する前に、語彙判断課題が行われ、そこでは学習した2つのスクリプトに使用されていた単語が含まれていた。後で遂行を求められたスクリプトに使用されていた単語の反応時間と、求められなかったスクリプトの反応時間を比較した結果、遂行を求められたほうの反応時間が短かった。この結果は、指定教示によって遂行意図がスクリプトに付与されたと解釈できる。しかし、この実験では、被験者は遂行を予期しながらスクリプトを符号化することが可能な状況であった。その為、本研究では遂行を予期しながらの符号化が意図優位性効果のどのような影響を与えるのかを検討した。
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© 2007 日本認知心理学会
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