日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: o3A-4
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口頭発表
多項事象の確率判断
集団レベルおよび個人レベルからの分析
*中村 國則
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抄録

ある事象の起こりやすさ(例えば"雨が降る";当該事象)を見積もる場合,他の事象(例えば"晴れる""曇る""雪が降る";代替事象)も存在する中で特定の事象を選択し,評価を行っていると考えるのが自然であると考えられる.これまで,当該事象の確率判断に対して代替事象の様々な特徴が影響することが知られている.本研究の目的は,人が代替事象の情報をどのように統合して当該事象の確率判断を行っているのかを集団データ・個人データ双方を分析することによって明らかにすることである.先行研究,及び新たに行った2つの実験データを集団レベル・個人レベルで分析した結果,線形和型モデル(e. g., Dawes, 1979),距離型モデル(中村,2003)モデルが,比率型モデル(e. g., Luce, 1959; Tversky & Koehler, 1994)と比較してよい当てはまりを示し,以上の傾向は特に個人レベルの分析で顕著となった.

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© 2007 日本認知心理学会
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