日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第5回大会
セッションID: p1-013
会議情報

ポスター発表
近傍語間の意味的類似性の規定因(2)
*小河 妙子川上 正浩
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

漢字二字熟語(熟語と略す)は,その熟語(e.g., 病院)と同じ語頭を共有する語頭近傍語(e.g., 病気)と同じ語尾を共有する語尾近傍語(e.g., 入院)をもつ。先行研究では,高頻度近傍語の活性化が,呈示された単語の認知を妨害することが報告されている。しかし,被験者による近傍語の主観的な想起順序(近傍語想起頻度)や想起された近傍語間の意味的類似性については考慮されてこなかった。そこで本研究では,被験者約600名に対して,漢字一字を手がかりとして近傍語を想起させる近傍語想起課題を実施した。各被験者には,教育漢字1006字の中から20字を呈示し,各漢字を語頭位置あるいは語尾位置に含む熟語を1分間で最大8語まで想起させた。この調査結果をもとに,被験者によって想起された近傍語の種類数と近傍語想起頻度とを参照可能な表を作成し,近傍語間の意味的類似性を規定する要因について検討した。

著者関連情報
© 2007 日本認知心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top