抄録
注意の問題は、統合失調症と関連する認知障害の基本的な特徴と考えられてきた。本研究の目的は統合失調症におけるGlobal優位効果の有無およびGlobalとLocalの水準の反復と切り替えの効果を検討することである。参加者は20名の統合失調症患者と心身ともに健康な20名の対照者であった。GlobalとLocalの水準の反復と切り替えを含むGlobal-Local課題を施行した。結果、患者はLocalよりもGlobal水準でより多くのエラーを示した。対照者ではGlobalからLocal水準への切り替えよりもLocalからGlobal水準への切り替えの反応時間が短かった。他方、患者では双方の切り替えの反応時間に有意差を認めなかった。本結果から、統合失調症患者では、LocalからGlobalへ視覚的注意を移動する過程での障害があることが示唆された。