日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第9回大会
セッションID: P4-21
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ポスター発表4(発達・加齢・動作・行為・視覚・聴覚)
内発的な運動情報が時間知覚に及ぼす影響
*山本 健太郎三浦 佳世
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キーワード: 時間知覚, 運動情報, 静止画
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抄録
運動対象を観察する時間は,静止対象を観察する時間よりも長く知覚されることが知られている。本研究では,物理的な運動を伴わない静止画からの内発的な運動情報が,時間知覚に及ぼす影響を検討した。人型キャラクタの姿勢を操作し,間隔二等分法(学習する時間間隔は0.4秒と1秒で,テスト時の時間間隔は0.4, 0.5, 0.6, 0.7, 0.8, 0.9, 1.0秒)による検討を行ったところ,動きを感じる姿勢刺激の方が,動きを感じない姿勢刺激よりも呈示時間が長く知覚された(実験1)。また,この結果は形や大きさの違いのような低次の特性では説明できず(実験2),トップダウン処理によって生じる可能性が示された(実験3)。本研究の結果は,運動が時間知覚に及ぼす影響が情報処理の高次の段階で生じていることを示唆し,物理的な運動を必ずしも必要としないことを示唆する。
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© 2011 日本認知心理学会
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