日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第10回大会
セッションID: P5-18
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ポスター発表5(知覚・感性)
物体運動における情動認知
*興梠 盛剛松田 憲楠見 孝
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抄録
先行研究によって幾何学図形を用いた単純な物体運動に対して生物性認知が生じることが示されている(i.e., Heider & Simmel, 1946)。松田・黒川・興梠・楠見(2010)は物体運動の変化回数と変化タイミング,加速度を操作し,複雑な運動をする対象ほど当該対象への生物性認知と好意度の上昇を示した。また尾田・富川(2009)は単純な運動を行う図形対象への情動の推定が可能であることを示した。松田ほか(2010)における生物性認知を伴った好意度の上昇は対象物体への情動の認知が影響したことが考えられる。本研究では松田ほか(2010)で使用された刺激を用いて対象物体から基本6情動が認知可能であるかを検討した。その結果,低頻度変化条件では悲しみ,高頻度変化条件では喜びや驚きの評価が上昇した。高頻度変化条件での情動認知が松田ほか(2010)における好意度上昇に影響したことが示唆される。
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© 2012 日本認知心理学会
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