日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第11回大会
セッションID: P2-2
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触運動が空間表象形成に及ぼす影響
*若生 遼綾部 早穂
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キーワード: 触運動, 空間表象, temporal lag
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抄録

空間を把握することが可能な感覚は視覚だけではない。触運動も空間を把握することが可能である。しかし、触運動を用いた空間把握では少数の対象物しか一度に知覚することはできない。そのため触運動による空間表象は系列的な触運動情報によって形成されたものであるといえる。本研究は触運動から形成された空間表象が系列的な情報として保持されているのかを、変化検出課題を用いて検討した。参加者は6つのコップの順番をテーブルに呈示され触運動により学習した条件と、実験者にコップを手渡され腕の動きが無い条件で学習し、その後どのコップの順番が入れ替わっているかを回答した。結果から、コップがテーブル上に呈示され、順番を触運動で学習した条件の方がどのコップが入れ替わったかを正確に回答できることがわかった。そのため触運動から形成される空間表象は系列的な触運動情報として保持されているわけではないことが示唆された。

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© 2013 日本認知心理学会
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