日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第11回大会
セッションID: O2-2
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口頭2 英語セッション(記憶、思考・言語)
音韻知識の単純再帰ネットワークモデル
中山 真孝齊藤 智
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抄録
言語システムは少なくとも2種類の音韻知識を蓄え、系列情報処理に利用可能である。1つは要素間連合(e.g., どの音素がどの音素に続きやすいか)の知識であり、もう1つが文脈―要素連合(e.g., どの音素がどの位置にきやすいか)である。本研究ではこのような音韻知識を系列情報処理モデルの1つである単純再帰ネットワークがいかにして蓄え利用しているかを検討した。音韻性短期記憶課題への音韻知識の寄与を示す行動データのパタンをモデルはシミュレートした。モデルは2種類の音韻知識の相互作用を再現するとともに、要素間連合の効果はしかし文脈―要素連合から分離可能なことと、それが語内位置の後方で現れることを再現した。文脈―要素連合が語内位置の前方で効果を現わすという行動データは今後さらなるモデリングが必要であることがわかった。
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© 2013 日本認知心理学会
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