日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P3-10
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ポスター発表3 知覚・感性,感情・動機
形の知覚における色と傾きの特徴が持つ注意負荷の違い
二重高速逐次視覚提示課題を用いた検討
*柴田 芽衣子日高 聡太
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抄録

これまで、形が持つ複雑さによって注意処理速度が異なることが報告されている。しかし、複数の視覚的特徴が形の構成要素となる場面で、特徴間で注意処理が異なるのかについて検討されていない。本研究は、二重高速逐次視覚提示課題を用いて、色と傾きの特徴が形の知覚に関わる場面での注意負荷の違いについて検討した。様々な色と傾きを持って高速逐次提示される数字から2つの文字を検出させる場面では、文字が連続提示されかつ傾きが不一致な場合に正答率が低下した(実験1)。一方、様々な色と傾きをもって高速逐次提示される文字から、特定の色や傾きを持つ文字を報告させる場面では、特定の傾きを持つ文字を報告する場合に正答率が低下した(実験2)。色と傾きの特徴が課題非関連(実験1:形が検出手がかり)および課題関連(実験2:色と傾きが検出手がかり)の両方の場面で、色よりも傾きの方が処理に多くの注意を必要とすることが示唆された。

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© 2014 日本認知心理学会
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