日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P3-27
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ポスター発表3 知覚・感性,感情・動機
高次感情の概念と表出および知覚の関連性の検討
*髙木 幸子宮澤 史穂田中 章浩
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抄録
本研究の目的は,高次感情についての概念と表出および知覚の間の関連性を検討することであった。本研究では高次感情について,概念構造(研究1),表出(研究2)および知覚(研究3)の3つの側面から,質問紙調査と実験を用いて検討をおこなった。研究1では質問紙を用い,高次感情にどの程度基本6感情が含まれているかを,それぞれ7段階で回答させた。研究2では,参加者に基本6感情をあらわす表情と音声を組み合わせて,指定された感情をもっとも適切にあらわすような発話動画を作成することを求めた。研究3では,参加者に表情と音声の示す感情が異なる表情音声動画刺激を提示し,知覚される高次感情を回答することを求めた。各研究の比較から,本研究で扱った高次感情の少なくとも一部は,基本感情の組み合わせで説明され,概念と表出に類似性があることが示唆された。一方で,高次感情の表出と知覚は必ずしも一致しない可能性が示唆された。
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© 2014 日本認知心理学会
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