日本認知心理学会発表論文集
日本認知心理学会第12回大会
セッションID: P1-8
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ポスター発表1 知覚・感性,社会的認知,発達・教育・学習,一般
視覚シンボルの理解における奥行き表現の影響
*猪股 健太郎野村 幸正
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抄録

視覚シンボル(ピクトグラム)をデザインする際には,物体の形を単純化させ,指示対象のよいプロトタイプ(典型例)であることが重要であると指摘されている。単純化の観点からは,視覚シンボルには奥行き表現の無い,物体の正面や真横からの見えを反映させることが適切であると考えられる。しかしながら一方で,視覚的な典型性に関する研究において,物体は正面や真横ではなく,やや斜め前方からの見えが最も典型的な角度であるとされている。これらの議論からは,視覚シンボルのデザインを行う上で単純性か典型性のどちら特性を優先してデザインに考慮する方が,より容易に理解されるデザインとなるのか,不明確である。そこで本研究ではこの点に関して検討を行った結果,意味明瞭度と典型性の間には高い相関が見られたが,奥行き表現の無い視覚シンボルはある視覚シンボルよりも意味明瞭度が高かった。

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© 2014 日本認知心理学会
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