抄録
保護者が家庭において学力低位の子ども学力面でほめることは非常に難しい。「またこんな点数をとって、勉強しなさい」というような言葉がけをするのがせいぜいであろう。この状況を変えるために,学力低位の子どもの成績の上昇を可視化できる新しい技術(マイクロステップ法)により保護者に成績の向上の様子をフィードバックする実践を行った。その結果、子どもの意欲が有意に向上するなど望ましい結果が得られている。本発表では,当該実践が保護者の意識に与える影響をアンケート調査により測定した。その結果,子どもの学習履歴情報を保護者にフィードバックすることで,認知面と情意面において保護者が子どもをほめられる状況を生み出せることが明らかになった。