抄録
本研究の目的は、異なる航空機による複数の操縦訓練課程にみられるパフォーマンスの構造を明らかにすることである。操縦課程の全5課程を対象とし、各操縦課程のパフォーマンス間の関連性を表すモデルを作成し、共分散構造分析を用いてモデルの評価を行った。対象者は航空自衛隊の操縦課程学生198名であった。操縦課程での課目成績を分析に使用した。その結果、最初の段階の初級操縦課程で示されたパフォーマンスが、次の段階の操縦課程と最終段階の上級操縦課程でのパフォーマンスに対して直接影響を及ぼすモデルの適合度が最も高かった。このことから、初級操縦課程は、続く操縦課程の準備として位置づけられると同時に、最終段階の上級操縦課程に対して直接的に影響する可能性が示唆された。